土地を購入する際の注意点について【契約編】

土地を購入する際の注意点について【契約編】

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土地を購入するときには多くの知っておきたいポイントがあります。
中でも業者とのトラブルにつながる可能性のある「契約」については、後で「知らなかった」では済まされないことも多いので確認が必要です。

ここでは、土地を購入する際に業者と行う契約についていくつか注意点を説明していきます。

※土地を購入する際は「法規」や「環境」についても注意が必要です。以下の記事もぜひ併せてご覧ください。
土地を購入する前に確認しておきたい注意点について【法規編】
土地を購入する前に確認しておきたい注意点について【契約編】

1 重要事項説明

土地購入の契約を行う際に、不動産会社から土地取引上の重要事項の説明が行われます。

登記事項、法令の制限、インフラ(上下水・電気・ガス)整備状況のほか、契約の解除条項、損害賠償の規定、手付金に関する事、その他について、「重要事項説明書」に基づき説明し、購入者は「確かに説明を聞いた」という意味で記名押印します。

土地や取引に関する最低限必要な概要であり、これによって契約を行うかどうかを判断することになります

不動産関係者でなければ、馴染みのない言葉も頻繁に出てくるので、いきなり説明を受けると、100%の理解ができないままサインすることになってしまう可能性があります。

できれば、「重要事項説明書」の書面だけでも事前にもらっておいて目を通しておくと安心です

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2 クーリングオフ

クーリングオフという言葉を聞いたことがある方も多いかと思いますが、これは消費者保護を目的とした契約撤回制度で、訪問による販売において十分な説明がないまま、その場の勢いで申込みや契約をしてしまった場合などに、申込み/契約を撤回できる制度です。

土地の購入契約・申込みは、「購入者が不動産会社に出向いて」行うのが基本です。

しかし諸事情で購入者宅、または喫茶店などで購入契約・申込みが行われることがあり、この場合にクーリングオフ(契約解除)制度が適用対象となります。
これは、「購入者が自分の意思で土地購入契約のために不動産会社まで足を運んだかどうか」が曖昧になるためです。
なお、
・購入者自らが購入者宅や勤務先での申込みを指定した場合
・土地に定着した申込み受付可能な現地案内所
での申込みは不動産会社と同等の扱いとなり、クーリングオフの対象にならなりません。

クーリングオフは、クーリングオフ制度についての書面が交付されます。
そして上記のような要件を満たせば、説明を受けた日から8日間経過するまでは解約が可能となります。
注意点は“書面をもって”契約解除の意思を表示する必要がある事。この期間内に不動産会社に対して書面を発送する事で(9日目に届いても)クーリングオフができるのです。

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3 手付金

契約の際、ほとんどの場合「手付金」を売主に一旦預ける事になります。

特別な場合を除き、土地の引き渡し前に「買い手」が解約すると、「解約手付」と言うルールによって手付金が返還されなくなります。
逆に土地の引き渡し前に「売り手」が解約すると、売り手は「解約手付」のルールによって、手付金の倍額を買い手に返還しなければいけません。

売り手が不動産業者の場合、手付金は売買金額の20%以下と定められています。

そして、基本的に不動産業者は支払われた手付金を保全(不動産業者が銀行や保険事業者と契約を結ぶ)する義務が生じます。土地の引き渡しまでは「解約手付」が発生する可能性があるため、手付金の安全を担保しなければならないためです。

ただし、1000万円以下、かつ未完成物件の場合5%以下、完成物件の場合10%以下の手付金とした場合は、この保全措置が免除されます

例えば3000万円の整備済みのさら地だけを購入する場合、300万円(10%)を超える場合には保全措置が必要ですが、300万円以下の場合は不要という事です。不動産業者は保全措置を講じないで済むように、この金額を設定することが多いようです。

ちなみに手付金を「売買金額の一部である」と考えている方もいるようですが、詳しくは違います。

契約書に「手付金は、残代金支払いのときに売買代金の一部として充当する」と書かれることが多く、結局は購入金額として使用されるため、そのように思われてしまうようです。
しかし実際には、一時的に預け、その後返還してもらう預け金のことなのですが、そういったやりとりはあまり意味がなく面倒なので、「代金の一部に充当する」という扱いにするのが一般的となっています。

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4 ローン審査不調時の対応

多くの方がローンで土地を購入されるかと思います。

しかし、土地は先に申し込んだ人に購入の権利が与えられてしまうので、「いいな」と思う土地があっても、ローンの審査結果を待っている間に別の人が契約してしまう可能性があります

好条件の物件であればあるほど、「ローンの審査が通ってから安心して契約」というわけにはいかなくなるのです。
そのような場合には、ローンの審査申請と同時に土地の契約を行う「ローン特約」という方法があります。ローン審査が通らなかった場合には契約を解除できるというシステムです。

ただし、その特約の文言の扱いについて不動産業者と消費者が争いになるケースがあるので、事前に手付金の扱いや、解除権が発生する具体的な条件などについても明確に確認しておく必要があります。

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5 その他

土地を購入する前に、隣接する家との境界線の認識に間違いがないか確認する必要があります。

例えば、もともとその土地に古い杭が打たれており、それを根拠に土地が販売されたが、隣家がその杭の位置を認めていなかったため、いざ建築を行おうとする際に土地の面積をめぐってトラブルが起きるなどです。

この場合は建築段階のトラブルですが、建築後にトラブルになるとさらにやっかいです。もっと先々に問題が発生するという事もある。
不動産業者に、隣家との確認がとれているのか、確認を取ってもらえるか、聞いてみましょう。

また、登記簿上に不審な点が無いかも、確認したいところです。

もし担保に供されていれば、抹消登記を法務局へ申請する必要があります。通常、宅建の資格を保有する不動産業者であれば、そのあたりをしっかり調査しているはずですが、調査日が古い場合は、念のため再確認した方が良いでしょう。

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6 まとめ

土地購入に関する契約面の注意点をお伝えしてきました。
また、土地を買う前には、建物を建てて生活を始めるまでの資金計画についても、充分確認しておきたいです。
高価で一生の買い物となりますので、焦らずに、不動産会社にはしつこく確認するくらいの気持ちで臨んだ方が、後々の後悔は少なくて済むでしょう。

※土地を購入する際は「法規」や「環境」についても注意が必要です。以下の記事もぜひ併せてご覧ください。
土地を購入する前に確認しておきたい注意点について【法規編】
土地を購入する前に確認しておきたい注意点について【契約編】
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