地盤調査にかかる費用と費用を抑えるための土地の選び方について

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マイホームを考える際、始めにどのようなことを検討するでしょうか?

家のデザインや間取り、家具やインテリアなど、目に見える部分が多いかもしれません。また地震対策などの観点から、建物の基礎や骨組みに着目する方もいるのではないでしょうか。

では、建物を支える地盤についてはいかがでしょうか?

2015年、横浜のマンションが地盤沈下により傾いたというニュースが世間を騒がせました。
鉄筋コンクリートのどんなに強固な構造の建物でも、地盤が悪ければ傾くという典型的なケースで、ひどい場合には倒壊の可能性も孕みます。

一般の戸建て住宅においても、こうした建物の傾きのほか健康被害や余計な出費、売却時の問題など、弱い地盤の上に建てることで起こりうるトラブルは深刻なものです。

今回はこうしたことを防ぐために必要な地盤調査にかかる費用と、そもそも地盤強度の懸念を抑えられるような土地の選び方について解説します。

地盤調査にかかる費用概算について

地盤調査と、地盤に問題があった場合にかかる改良費の概算費用は、マイホームの敷地として最も一般的とされる30坪前後の土地で50〜200万円と言われています。

相場金額にかなり開きがありますが、これは選んだ土地の状況や以下で紹介する調査の方法次第と言えます。
また地盤補強が必要な場合にもその手法や土地環境によって違いが生じますが、ここでは省略します。

本来は土地購入の契約前に地盤調査結果を得られるのが一番ですが、購入後に調査するのが一般的です。
これは、基本的に新しく計画する建物の配置に合わせてポイントを定め、調査する必要があるからです。
尤も、建物の位置に関わらず事前に調査が行われていれば、買い手にとってメリットです。
ですが売主の立場からすると、調査結果を理由に土地の購入がキャンセルになることは避けたいというのもあるかもしれません。

検討中の土地について不明でも、周辺で過去に行われたデータが公開されていることがあります。
建築業者、或いは不動産業者にその様な参考データの入手が可能か、確認してみるのも良いでしょう。
但し、データの場所が近いからと言ってそのまま鵜呑みにすることは出来ません。
あくまでも参考として捉えましょう。

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地盤調査の種類ごとの費用相場

ここでは地盤調査の種類ごとにかかる費用相場についてみていきます。

スウェーデン式サウンディング試験(SWS)

こちらは一般的な2階建て程度の住宅において最もよく用いられる方法です。費用としては5万円程度となります。

小さなスペースで調査でき、試験機の設置や操作も簡単であることから、マイホームの地盤調査として最も多く用いられる方法です。スクリュー状の先端を持つ鉄の棒を地中に回転させながら入れていき、貫入の具合で地盤の硬軟を判定します。

この調査方法のメリットは、他の方法に比べ費用が安価であることです。

ただし計算式に当てはめてデータを推定する方法であることから、周辺の地質データや地形図と併せて調査を行い、正確さを確保することが求められます。

表面波探査法(レイリー波探査法)

地震を想定した人工的な振動を専用機で地面に与え、その振動の伝達度で地盤の良し悪しを判断する方法です。費用としては8万円程度となります。

いくつかの周波数で調査することで、石や異物、そして調査員の技量の違いといった影響を受けずに全体の地盤状態を把握できるというメリットがあります。

ただし振動は地中の深部には伝わりにくいため、表層部の診断に限られます。

ボーリング調査

最も正確に土地の地盤調査ができる方法と言われています。費用としては30万円程度かかります。

土地の任意の箇所を深く掘り、地中の土を採取しながら地盤の強さを判断します。
ボーリング調査は土質の採取も行えるため、地盤の性状がより正確に把握できるというメリットがあります。

ただし調査費用が高額であることや軽量な木造住宅に対して必要な調査結果とのバランスもあり、集合住宅や公共施設などの大規模建築物での調査に用いられることが一般的です。

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費用を抑えるために地盤の良い土地を選ぶ方法

地盤改良工事が必要になることは、なるべくなら避けたいところですよね。
地盤の良い土地を選ぶポイントを確認し、余分な出費を防ぎましょう。

近隣に新築住宅が多い土地を選ぶ

大手不動産会社による“広域分譲地”であれば、地盤の性状についておおよそ把握出来ている事も多いでしょう。

購入希望の土地が含まれる分譲地、またはその付近に分譲地がある場合、問い合わせてみると良いでしょう。近隣住民と情報交換をしてみる手もあります。

土地購入より先に建築会社を決める

前項目と関連しますが、先にマイホームを建てる建築会社を決めてから、その担当者に候補地を相談するのもひとつの手です。

地盤について専門的な視点で意見を仰げる点にメリットがあるからです。

土地の歴史から判断する

最もポピュラーな判断方法は、地名から軟弱な地盤の土地を回避する方法です。

大抵の地名は、昔の土地の状況を反映させていると言われます。
例えば「田」や「川」のつく地名であれば、以前その土地は田んぼや川、つまり地盤が緩い土地であった可能性が高いということになります。

また、国土地理院の「国土変遷アーカイブ」というものを利用して、昔の航空写真から判断することもできます。ネット上で閲覧できるので、積極的に活用してみてはいかがでしょうか。

なお同じ「歴史」という観点からみると、神社仏閣の近隣も強い地盤を持つ傾向にあります。
これらは昔の人が自然災害の影響を受けにくい土地に建てているからです。

標高の高い土地を選ぶ

基本的に土地の性質は、標高が高いと強く、低いところが弱いという傾向にあります。

特に日本の地理では、海抜は地盤の強さに比例するとも言われているほどです。
低いところはむかし河川や海と一体であったなどの経緯が推測され、おのずと地盤も緩くなる傾向にあります。

但し標高が高くても盛り土された宅地であれば良くない結果が出ますので、必ずしも当てはまらない事もあります。

また土地の性質が良くても建築に困難を生じてしまったり、生活に不便が出てしまう事もあります。

そのあたりののバランスも考慮しながら、参考にしてみることをおすすめいたします。

土地の選び方については実際に足を運ぼう!あなたに合った土地の探し方の記事でも詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。

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地盤と保証について

いくら建物が頑強でも、地盤が緩くては意味がありません。現在は国の方針で住宅の瑕疵について建築会社への責任担保が義務化されています。その中で地盤の性状把握と状態に応じた処置を行なう事も必要となるため、安心して住まいづくりができる様になってきたと言えます。

ただし、全てにおいて保証がなされる訳では無く、免責事項が存在します。

地盤補強を行ったか否かを問わず、「地盤保証」についても理解しておく事をお勧めします。

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まとめ

地盤調査にかかる費用、そして費用をかけないための土地の選び方について解説しました。

建物、そして快適な生活の根本となる敷地の地盤。
適切な方法で良い土地を見つけ、安心してマイホーム計画を進めたいですね。

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