都市部に家を建てるなら知っておきたい30坪・2階建の間取りの考え方について

都市部に家を建てるなら知っておきたい30坪・2階建の間取りの考え方について

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これから家を建てようと考えている方。
コンパクト過ぎず無理のない規模の住宅を考えた場合、一般的に30~40坪が一つの目安となることが多いのではないでしょうか。

若年世帯の場合、資金との兼ね合いでそうなってくる事もあります。
また、団塊の世代が定年を迎え、これからを考えた夫婦2人の住まい、または一定の年代に達した若世帯との分離型二世帯住宅といった場合、世帯ごとに30坪台を目安として検討することも多いです。

そして、都市部に建築する場合、敷地とのバランスやコスト的にも2階建とするのが現実的であり、実際に家を建てるなら2階建と考えている人も多いかと思います。

ここでは30坪という広さで2階建を検討している方がどのように間取りを考えれば良いかについてお伝えします。

単純に「部屋をどこに配置すべきか」だけ考えるのは正しい間取りの考え方ではありません

そのような勘違いをされている方に建築のプロの視点から後悔しない間取りの考え方のポイントをお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事では、最もくつろげる空間である、「居間(リビング)」または「居間+食堂(+台所)」をまとめて「パブリック」と表記しています。

1.間取りの考え方

1−1.1階の間取りの考え方

まずは1階の間取りについてどのように考えるべきかをお伝えします。

●採光の取り入れについて

普段くつろぐ場所となるパブリックには、やはり自然の光を採り込みたいところかと思います。多くの方がリビングなどには十分な日差しが入るような間取りを考えるのではないでしょうか。

基本的には南~東、或いは南~西方向に窓が採れる様な配置を目指すのが良いでしょう。
しかし、あまり南側に窓を取ることばかりにとらわれるのではなく周辺環境をしっかりと見ることが大切です。

“南”と言うことにとらわれすぎて、豊かさが充分発揮できないプランになってしまわない様にしましょう。
特に「都市部の住宅」であることを前提とすれば、周囲を建物に囲まれてしまう様なケースも少なくありません

せっかく南に大開口を設けても、隣家を気にしすぎて朝から晩までカーテン閉めっぱなしでは勿体ないでしょう。
そのような場合は樹木植えるという方法や、北向きスタイルとして東や西側に張り出した屋根にトップライトを設けたり、吹き抜けを介して立体的な窓から採光を確保という方法もあります。

逆に、北側は嫌厭される向きです。確かに燦々(さんさん)とした陽射しは無いですが、終日安定した天空光(直射日光以外の光)を見込むことができます

他にも採光を取り入れるために中庭を設けるプランなどもありますが、建物の外壁面が増加して複雑になるほどコストも高くなってしまうため、注意が必要です。

●動線について考えること

動線については、「内部動線(洗濯動線)」と「お勝手動線」という2つの方向から検討すると良いでしょう。

内部動線は洗面脱衣室やユーティリティスペースとの関連が主で、「洗濯動線」とも言われます。
台所が1階の場合、洗面や浴室も1階に集約することでガスや水道などの配管を合理化することができ、メンテナンスも行いやすいというメリットがあります。

もう1つは外部との繋がりである、いわゆる「お勝手動線」は、ゴミ出しのほか汚れ物、買い物、物干し場への動線などをいいます。
物干し場において洗濯物はパブリックから見えない方が美しく、周囲から見える部分への考慮が必要です。これは意外と全体構成に影響を与える要素にもなるので、あらかじめ考慮しておきましょう。

ただし、2階建ての住宅の場合、1階あたりの面積が狭くなるため平屋に比べてコンパクトな納まりが要求されるため、あまり回遊性などにこだわり過ぎないことがポイントです。

次に水廻りの動線について考えてみましょう。

1階に水廻りを配置するケースが多いですが、洗濯物を干すことを考えたとき一般的には1階の庭先より2階の方が陽や風を受けやすく、天日で気持ち良く乾かすことができます。そのため、洗濯動線を優先し、洗面・浴室を2階に配置するという考えもできるでしょう。

現在、下着やタオル類を洗面脱衣室に収納する人も多いかもしれませんね。そうした場合、2階に洗濯動線を優先させることで『脱衣→洗濯→物干し→収納』と言う動線が効率良く納まり家事が楽になるでしょう。

従って2階で物干しを考える場合には、洗面・浴室も2階にまとめてしまうという方法も考えることができます。

●部屋の配置について

ここでようやく部屋の配置について考えてみます。

1階配置のメリットは地面に近いことです。
一定の庭が確保出来るのなら連続性を持たせた計画が可能となり、落ち着きのある雰囲気を構成することができます。
また、リビングやキッチンなど普段過ごす場所が、上り下りする必要なく外部(玄関)と繋げられることもできます。

個室や寝室については、一度部屋に入れば余り出入りしないと考えられるため、2階にあった方が上下運動が少なく済むでしょう。
もし1階に1つ寝室が確保出来るのであれば、生活をほぼ1階で完結させることも可能となり、バリアフリーに有効ですので高齢になる身内と同居される場合や長年暮らすことを前提とするのであれば検討してみてはいかがでしょうか。

しかし、1階の間取りは希望通り納まりにくい場合がある事に注意が必要です。
これは1階に玄関と階段スペース、トイレが必ずある事が原因だと考えられます。これらのスペースだけで7畳分は考えておきたいところです。

以下で、具体的に数字で考えてみましょう。
ここでは1階に玄関、階段スペース、トイレ、居間食堂(リビングダイニング)、台所を配置するケースを見てみます。

30坪の家を最もシンプルに総2階で考えると、各フロア15坪=30帖(あくまでも仮の設定)。
そこから玄関、階段スペース、トイレに必要な7帖減らすと残り23帖になります。
居間食堂(リビングダイニング)に12帖、台所に5帖とると、残りが6帖。
そして、洗面所と浴室をそれぞれ2帖確保すると残り2帖となります。

この2帖は納戸やシュークローゼットに充てるのには良いですが、ちょっとした繋ぎの廊下などで消費されてしまうこともあります。

収納を確保しながら予備の部屋や畳コーナーも欲しいなどと考えると、実は1階を広げる必要が出てきてしまいます。
そうすると、当然ながら敷地面積を余分に消費するとともに建築コストも増えてしまいます。

30坪という広さを考えると全ての理想を実現することは難しいかもしれませんので、優先順位を決めながら間取りを考えるようにすると良いでしょう、

1−2.2階の間取りの考え方

次に2階の間取りについて考えてみましょう。

●2階は大きな空間をつくることができる

2階にパブリックを配置した場合、玄関スペース分の余裕が生まれます。

単純にそれだけかと思うかもしれませんが、階段スペースを2階のパブリックと上手く一体化すれば、空間の兼ね合わせが可能となる点もポイントです。
どういうことかというと、階段を上った先が廊下では無く、そのまま居間空間に出てくるという考え方です。2階のメリットというのは、上が屋根なので大きな空間をつくり易いので、こうした考え方でプランも検討することができるのです。

周囲の建物高さも同じ2階建てであれば、1階の時よりも自然光が入りやすく、「都市部の住宅」の場合、実は2階にパブリックを置くという考え方を優先することが非常に多いのが実情と言えるのです。

2階の場合、階段から冷気が上がってきて冬の寒さを気にされる人が多いのではないでしょうか。特に開放的な間取りにしてしまったら寒くて仕方がないのでは?と思われる人もいるかもしれませんね。

それについては心配は不要です。
「断熱性能」「気密性能」「換気計画」の3つの考え方が安定的に導入できる様になった事から、現代の住宅性能はここ10年ほどで格段に向上しています。

一昔前であれば、隙間が多く断熱量が少なかったため、上下階や建物内外の気圧差の影響もあって、上昇した分だけ下階や屋外から冷気を呼び込んでしまっていました。
外で木枯らしが吹いている様な日はどうしようもない。そんな状態も現在では大幅に改善されました。ですので、開放的な間取りであっても充分快適に暮らすことができます

2階についても具体的に数字で考えてみましょう。

2階に15坪(30帖分)のスペースがあるとします。
今度は階段とトイレで4帖分想定してみます。あとは前述と同じ様に計算すると、最終的に5帖残ります。

5帖残ると、収納であれば納戸やパントリー、畳コーナーや書斎コーナーなど様々なものを入れることが検討できます。
うまく調整することで、両方を採り入れることも可能となります。

ここでお伝えしたいことは、居間食堂は階段を採り込んだ分空間容量が大きくなっているということです。
1階に比べて広がりが確保出来ているとも言えます。
天井を屋根なりに勾配とすれば、さらに広々とした空間を作ることができるでしょう。

洗面・浴室を1階に配置すると更に空間を増やすことができますが、先に述べた動線上の善し悪しについては充分検討しなければなりません。
逆に、洗面・浴室を2階に配置すれば、それはそれでゆとりが生まれます。
物干し場との関係や台所との関係に不都合が感じられなければ、実はこちらの方がバランスよく配置し易くなります。

このように、2階部分については1階に比べて大きな空間をつくることができるので、動線とのバランスを考えながらプランを検討してみると良いでしょう。

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2.まとめ

間取りを考える際にどうしても「どの部屋をどこに置くか」という点に目が行きがちですが、もう少し広い視点で考えなければなりません。
部屋を配置するのに「南側」にこだわることが本当に良いのかどうかは本記事を見ればご理解いただけたかと思います。

他にも空間的なつながりや動線についての検討など、考えることはたくさんあります。

とはいえ、全てを実現しようとすると時間もとてもかかってしまい、コストも高くなりがちです。優先順位を決めた上で予算内で検討してみましょう。
どうしても行き詰まったときは、後悔のないよう信頼できる業者に相談することをおすすめします。

※1階建ての平屋を検討されている方は平屋・30坪の家を建てる方に伝えたい間取りの考え方の記事も参考にしてみてください。

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