独特の風合いや肌触りの良さから人気がある無垢材。
しかし、無垢材といっても、その使われる無垢材の種類(樹種)にはさまざまなものがあります。
種類が違えば当然それらが持つ特徴が違うので、選ぶものによっては部屋のイメージを大きく変えてしまいます。
今回は素材として無垢材を検討している方に向け、無垢材の種類ごとに特徴を説明していきますので参考の一助になると幸いです。
1 無垢材について
無垢フローリングは合板や集成材のように木と木を貼り合わせて作られたものではなく、一本の木から角材や板を切り出されたものでできたものをいいます。
無垢材には以下のようなメリット・デメリットがあります。
・合板に比べて耐久性がある
・足触りが心地良い。熱伝導率が低いので、夏は涼しく冬は冷たくない
・調湿作用があるので、一年中ベタつかずさわやかな感触
・木の持つ本来の色合いが楽しめる
・陽に焼けることで年月を経るごとに深みのある色に変化していく
・多少の傷もむしろ味わいになり愛着が湧いてくる
デメリット
・湿気により木が収縮や膨張することで隙間が生じたり反ってしまったりすることがある
・床暖房対応のものは高価になる
・合板フローリングと比べて値段が高い
また、無垢材は大きく分けると「針葉樹」と「広葉樹」の2種類があります。
針葉樹、広葉樹という言葉は理科の授業で習ったという人も多いでしょう。
針葉樹は葉っぱが細いもの、広葉樹は葉っぱが広いものということを覚えている人もいるかもしれませんね。
針葉樹は杉やヒノキ、ヒバなど、広葉樹はオークやタモ、カリンなどがあります。
針葉樹は、軽くて軟らかく暖かみがあり、肌触りが良いという特徴があります。
反面、傷がつきやすいというデメリットがありますが、それも味わいとして感じることができます。針葉樹はこうした特徴から、柱や梁などの構造材や浴室など広く使用されています。
一方、広葉樹は堅く重く、傷に強いという違いがあり、内装材や作り付け家具などに使用されています。
では、無垢材の種類によってどのような特徴があるか、次に説明していきます。
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2 無垢材の種類と特徴について
2−1 針葉樹
スギ
他の樹種に比べ柔らかく肌触りがよく温かみがあります。
その分傷がつきやすいですが、年を経るごとに、きれいな飴色(あめいろ)に変化するという特徴があります。
ヒノキ
水にも強く耐久性があり、木材の変形も少ないです。
有名な檜風呂に見られるように、その独特の香りは気持ちをリラックスできる効果があります。害虫の嫌う香りなので虫除けにもなります。
脂分を多く含み塗料が浸透しづらいので、無着色で用いられることが多いです。
上品な色合いや木目も魅力的で、使い始めは白っぽい色ですが、経年で艶のある色になっていきます。
2−2 広葉樹
オーク(ナラ)
しっかりとした強度があり、耐久性も高く加工性もあるので家具や楽器などによく使われています。
くっきりとした木目で、いかにも「無垢材」という印象を受けます。
様々な雰囲気の部屋にマッチするため、使いやすい樹種といえるでしょう。
桜(カバ・バーチ)
独特の赤みがかった風合いの色調が美しい素材です。
また、反りなどの狂いも比較的少ないという特徴があります。
他の樹種より杢目がはっきりとしていないので、清潔感を与えるため人が集まるリビングや子供部屋に取り入れることで良さが引き立ちます。
ウォルナット(くるみ)
比重は軽いですが衝撃や傷に強く、家具にもよく用いられます。
また、色合いが濃く重厚感や高級感のある雰囲気づくりに適しています。
チーク
他の樹種と比べ特に耐水性があり、船舶やクルーザーの甲板にも用いられるほどです。
品のある色合いや木目が特徴で、高級家具に使われるなど格調高さを感じさせます。
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3.まとめ
無垢材の樹種の特徴についてご説明しましたが、特徴だけ見てもなかなか自分で選ぶのは難しいかと思います。
まずは、部屋をどのようなイメージにしたいかを考え、予算がどれくらいかということも併せて業者と相談すると失敗するリスクを減らすことができるでしょう。