長期的に見れば決して高くない、漆喰の持つ魅力と価格について

長期的に見れば決して高くない、漆喰の持つ魅力と価格について

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室内の壁の表面の加工として代表的なものに漆喰があり、その魅力に導入を検討されている方も多いのではないかと思います。

漆喰のほかには、珪藻土やビニールクロスなどがあります。現在最も多く使用されているのはビニールクロスですが、質感を重視したい場合などは、漆喰や珪藻土にしか出せない味があるため、和室などに好んで使用されます。

ただ、漆喰を建材として使用する場合、ネックとなるのがその費用です。

漆喰塗りで仕上げるためには職人さんが必要であるため、施工に費用がかかってしまうのです。しかし、それでも漆喰で仕上げる人は存在しますので、それだけ漆喰には魅力があるということなのです。

この記事では、漆喰の価格の説明や、それだけの費用に見合うだけの漆喰の魅力はどのような部分にあるのかということについて説明していきますので、素材選びの参考にしてみてください。

1.漆喰の価格について

1-1.価格やかかる費用(材料費や施工費、珪藻土との比較)

漆喰塗りは、材料費・手間費を含めて1㎡あたり約4000円~というのが一般的にかかる費用の目安となります。

仕上げを漆喰塗りにする場合、誰に依頼しても漆喰塗りが完成するわけではありません。
現在では人数が少なくなった左官職人さんに施工してもらう必要があります。

漆喰の配合や割れ防止のため、下塗り・中塗り・上塗りといったかたちで複数回塗る必要があり、壁を漆喰仕上げにするための費用の中でも一番ウエイトを占めるのが左官職人さんの手間費なのです
それに加えて、重ね塗りにより他の仕上げに比べて工期が延びてしまうため、人件費もその分かかってしまいます。

しかし、一度塗ってしまえば基本的に塗り替えをする必要はないという部分が漆喰のメリットでもあります。

珪藻土の塗り壁などは、「カレンダーを掛けることもできない」と言われるほどデリケートにできており、凝固材に糊を使用している場合などは、粉がポロポロと落ちてしまいます。

ビニールクロスの壁紙も汚れが10年程度で目立ちやすくなり、剥がれてくるので漆喰に比べると張替えまでの期間は短いです。そのような意味で、漆喰のランニングコストは非常に優れているともいえます。

1-2.珪藻土と比べての価格(なぜ価格差が発生するのかについて)

珪藻土と漆喰は、同じ塗り壁の原料として知られていますが、価格は基本的に漆喰の方が高額です。
価格に違いが生まれる理由は、大きく分けて2種類あります。

1つ目は材料の違い、2つ目は作業工程の違いです。以下でご説明していきます。

●材料の違いについて

まず、「材料の違い」について説明します。
漆喰の材料は、基本的に石灰に麻の繊維や藁の繊維などを加えた上、水と接着剤を入れて練り上げることで完成します。麻や藁の種類によって、多少の価格差は出るものの、材料費自体はそこまで大きく変わりません。

珪藻土の場合、原料の珪藻土の違いや、珪藻土自体の含有率の違い(珪藻土の含有率は約20%程度~80%程度の物まで、多種多様である)で価格が違ってきます

含有率が高いものほど荒い土壁の雰囲気になり、含有率の低いものは接着性が高く、サラッとした明るい印象の塗り壁の仕上がりになります。もともと珪藻土には、自ら固まる性質がないため、建材として使用するためには、どうしても接着剤を加えるしか方法がありませんでした。

しかし、接着税の分量を多くしすぎると、今度は珪藻土のメリットである「軽さ」「調湿性」が失われてしまいます。そのバランスをどちらに寄せるかは個人の好みの問題も含まれるため、珪藻土には、接着剤と珪藻土の配合率によって様々な種類が存在します。

基本的に珪藻土の含有率が高いものの方が価格も高くなります。そのため、一概に「珪藻土より漆喰の方が原料費が高い」とは言い切れません

ただ、中には珪藻土が数%しか配合されていない悪質な商品も存在しますので、注意が必要です。

●作業工程の違いについて

漆喰の壁を塗る様子次に、作業工程による価格の違いについて説明します。

珪藻土塗りの場合は、ほとんどが下地のボードの上に一回の仕上げ塗りで済みます。
しかし、漆喰塗りの場合は、複数回の工程に分けて塗らなければいけません

もちろん、一回の仕上げ塗りも可能なのですが、一回だけだと、施工後にひび割れが起こる可能性が高いので、多くの場合、漆喰塗は下塗りをしてから仕上げ塗りをします。

さらに仕上げ塗りの後に水分が浮き出てきた頃に再度コテ押さえという最終工程があり、とても手間と時間がかかってしまいます。

この手間賃が漆喰が高額になる理由の多くを占め、一般的には珪藻土よりも漆喰塗の方が5割以上は高額になります

1-2.ビニールクロスと比べての価格

次によく使われているビニールクロスと比べてみましょう。

ビニールクロスは現在日本で一番多く使われている素材です。

豊富な色や柄・テイストのものをカタログの中から選ぶことができ、日常的なメンテナンスもしやすいという特徴があります。それに加えて、価格も漆喰などの塗り壁に比べ、数倍安く施工できるため、コストパフォーマンスにすぐれた壁の仕上げ素材といえます。

ただ、新築から時間が経つことで(おおよそ10年程度)汚れや傷などが目立ちやすくなります。

そして、接着剤が劣化していき、徐々に剥がれてきてしまったりするので、耐用年数は漆喰や珪藻土のような塗り壁と比べてかなり短いです

10年以上住む家の壁として、はじめから貼替えなどの費用を視野に入れて考えると、他の塗り壁の費用と比較しても、結局そこまで大きな差はないともいえるかもしれません

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2 価格が高くても漆喰壁にするべきか?

杉坂建築事務所施工

漆喰には、高額だったとしても選びたくなるような、たくさんのメリットがあります。

第一のメリットはやはりその見た目の美しさです。ビニールクロスと比較するとそのきめ細やかな質感は高級感があります。漆喰独特の白さや、コテで押さえをきかせた滑らかで平坦な仕上げは、他の素材ではみられない漆喰独特の美しさといえるでしょう。

また、石灰を原料としているので、強アルカリ性の性質を持ち、カビの発生を抑止する効果があります。消臭効果やホルムアルデヒドの吸着効果などがあるため、シックハウス症候群対策にも有効
といえます。

さらに、耐用年数が長いので、一度施工してしまえばランニングコストは非常に少なくて済みます

このような様々な漆喰の良さを考えれば、初期費用は価格が高くても、総合的には漆喰塗はおすすめだといえます。

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3 まとめ

漆喰は、ビニールクロスに比べて確かに高い費用がかかります。
しかし、漆喰独特の高級感のある質感は、漆喰ならではです。

しかも、ビニールクロスとは違い、貼り替える必要がないため、ランニングコストがかかりません。

金額以外の部分でいえば、メリットをたくさん持っている素材なのです。また、シックハウス症候群や
アレルギーに悩まされる人が増える中、健康的な生活を望む方や本物の素材・質感による豊かさを希望される方にはうってつけの素材だといえるでしょう。

費用や健康、素材やデザインなどのそれぞれの好みによって漆喰という素材が合う・合わないはあると思いますが、これだけメリットのある建材ですので、選択肢のひとつに入れてみてはいかがでしょうか。

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